導入事例

エイキット株式会社様の事例

エイキット 執行役員 野原祐樹様

岐阜県 大垣市で、計測や非破壊調査のアウトソーシングを営む、エイキットの執行役員 野原祐樹氏に、その営業観と、eセールスマネージャーの活用ノウハウとを聞いた (写真は、工場らしからぬ、エイキットの応接室にて撮影)

エイキット 執行役員 野原祐樹様

INDEX

エイキットの業態

-- エイキットの業態についてお聞かせください。

エイキットは、工業製品の計測、調査、非破壊検査のアウトソーシングを請け負う会社です。親会社である野原電研から分離独立して今年で8年目。年商は6億円。お客様は、愛知、岐阜、三重など東海三県の、自動車、家電、半導体メーカー、部品メーカーなどです。

計測、調査のアウトソーシングとは

-- 計測、調査は、一般人になじみの薄い分野なので、読者のために、例を挙げてご説明ください。

例えば自動車のエンジンの寸法精度検査。自動車のエンジンの試作品が完成したとします。しかし、そのエンジンが本当に設計図通りの寸法に仕上がっているのかどうかは、計測しないとわかりません。しかしエンジンは形状が複雑なので、ものさしを当てて計測することは不可能です。

この場合は、三次元測定器を使います。測定器のアームの先端に触針がついていて、それがエンジンのあちこちをそっと触ります。触るたびにその地点のXYZ 座標がコンピュータに送信されます。そうして何千箇所も触った後で、最後は、コンピュータの中でそれらの点を一筆書きのように結べば、エンジンの像が再現されます。この像は座標データを伴っているので、各点の間の距離が計算可能です。この計算データを元に、エンジンが設計図通りの寸法で仕上がっているかどうかを調べます。

もう一つの例としては、ハンダ付けの内容分析。ハンダは簡単そうに見えて実は難しい技術です。ハンダ付けをした場合、相手物とハンダの間に合金層ができます。ハンダの強度はこの合金層の厚みで決まります。合金層が厚すぎても薄すぎても、ハンダがポロッと取れます。強いハンダ付けを実現するには、合金層の厚さを実に数ミクロンレベルで微調整できねばなりません。エイキットでは、この合金層の厚さを計測するサービスも請け負っています。

eセールスマネージャーおよびWebマーケティングの導入効果 
    ~ 売上げ20%増および800通FAX DMで成約150万円

-- これまで、ソフトブレーン・サービスから、どんな商品・サービスを導入しましたか。

2006年12月末に、eセールスマネージャーを、2007年1月にWebマーケティング・コンサルティングを導入しました。

-- eセールスマネージャーとWebマーケティングの導入効果はどうですか。

まずeセールスマネージャーの効果。導入後4ヶ月間の売上げは対前年比で20%伸びました。

エイキットは、創業以来、毎年、売上げが120%程伸びていました。ところが2006年に伸びがピタリと止まった。それを解決するためにeセールスマネージャーを導入したわけです。導入後、売上げは再び上昇傾向に転じました。喜ばしいことです。

次にWebマーケティングの効果。担当コンサルタント鎌田さんのアドバイスを受けて、ゴールデンウイーク前に、FAXダイレクトメールを800通送りました。今日は、5月18日ですが、今の時点で受注額は約150万円です。手応えがあります。

eセールスマネージャー導入以前の営業スタイル

-- エイキットはeセールスマネージャーの導入以前はどのような営業スタイルを取っていたのですか。

かつては、単なる、チカラ技の営業スタイルでした。営業マンに売上げ目標を与える。営業マンは自主判断、自主行動で動き、何がなんでも目標を達成する。とにかく通え。売上げが足りないなら営業マンを増やせという、単純な手法でした。

このやり方は、最初、成果を上げました。先ほどお話ししたとおり、エイキットは、毎年120%程増で成長しました。しかし6年目に伸びがパタリと止まった。売れなくなってヒマができたので、いい機会と思い、成長が止まった原因は何なのかと考えました。

誤解無きよう言い添えておくと、私は、根性営業はキライではありません。エイキットは、6年間、根性営業で伸びてきましたし、私も同じスタイルの営業マンでした。

しかし、売上げが止まったからには、もうこのやり方じゃダメなんだろうなと思い、原因をじっくり考えてみたわけです。

6年目に売上げが止まった理由

-- 当時、野原様は、「6年目に売上げの伸びが止まった理由」を何だと考えたのですか。

「野原電研とエイキットでは、同じ電子部品関係の会社でも、業態が全く違う。それなのに、親会社の営業スタイルを無自覚にコピーしたこと。これが6年目の売上げどん詰まりの理由だろう」と結論しました。

親会社、野原電研とエイキットの、業態の違い

-- 野原電研とエイキットの業態は、互いにどう違うのですか。

対比して述べると以下の通りです。

  野原電研 エイキット
商品 **
(形ある物品、量産品)
計測調査
(無形のサービス、
一回ごとオーダーメイド) 
顧客 特定少数
(少数ユーザーへ極度集中)
不特定多数
顧客単価 頑張れば一社から巨額の受注が得られる。 一社から巨額の受注を得ることはできない 
営業スタイル 一社に狭く深く 色々な会社に広く浅く
商圏 東海地区のみ 現状は東海地区が売上げの8割を占める。しかし理論上は全国を商圏にできる
(全国のお客様に計測物を宅急便で送ってもらい、測定して、結果を報告するスタイルをとればよいから) 

親会社の営業スタイルを無反省にコピーしたことの副作用3点

-- 「業態の全く異なる親会社の営業スタイルを無自覚にコピーしたことが、売上げストップの原因だった」との分析でした。具体的には、どのような悪影響が発生したのですか。

今思い浮かぶところでは、「お客に通いつめれば成約が取れると、営業マンが思いこんでしまう」、「見込み客の母数が集まらない」、「営業マンがお客を食い散らかす」、「営業会議が成立しない」などが悪影響でした。

副作用その1:「お客に通いつめれば成約が取れると、営業マンが思いこむ」

-- 順々にお聞きします。「お客に通いつめれば成約が取れると、営業マンが思いこむ」とは具体的には。

今までの営業マンは、これと見定めたお客に、とにかく通っていました。東海圏の年商100億ぐらいの会社を見つけて、いくつか飛び込んで、運良く入り込めたら、とにかく通いつめるという、やり方です。

単価が大きな商材を売っているのなら、そのスタイルはありでしょう。しかし計測アウトソーシングの場合、安い場合は1回15万円です。通いに通って、やっと15万円ではペイしません。

副作用その2:「見込み客の母数が集まらない」

-- 次の副作用、「見込み客の母数が集まらない」とは。

エイキットのような不特定多数を相手にする業態の場合、「まず100の見込み客を見つけて、そこから50→60→70と成約を得ていこう」というのが基本的考え方です。しかし、これというお客を見つけたら成約が取れるまでとにかく通え、という一騎打ちスタイルの場合、「見込み客」の概念そのものが存在しません。これは問題です。

副作用その 3:「営業マンがお客を食い散らかす」

-- 「営業マンがお客を食い散らかす」とは。

かつてエイキットでは、どのお客が有望で、どのお客が見込みがないかの判定は、営業マンが個人で判断していました。営業マンが、このお客は見込みがないと勝手に決めつけて、それが、とりこぼしにつながっていました。もったいない話です。

副作用その4:「営業会議が成立しない」

-- 「営業会議が成立しない」とは。

エイキットでは「営業マンは一人一人が個人商店主たれ」という社風がありました。営業マンの独立心を尊重する方針でした。

しかし、あまりにもそれが行き過ぎると、「各顧客について、担当個人にしかわからないこと」が増えすぎて、営業マン間の情報共有ができない、組織営業ができない。極端な話としては、「共通言語も共通認識もないから、営業会議も成立しない」という状態でした。

根性営業に何かのプラスアルファを加えたい

-- 今、述べた問題点を、当時、どうやって解決しようと考えたのですか。

根性営業にプラスアルファを足して解決したいと考えていました。

当時も、そして今も、根性営業を否定するつもりはありません。「つわもの集団」の今の営業部も好きです。実力主義が徹底しているので、営業部員どうしの足の引っ張り合いもありません。みんな仲がいい。

しかし2006年になって、そのスタイルでは数字が上がらなくなったことは事実です。今の「つわもの集団の営業スタイル」の上に、もう一個何か載せたいと思いました。みんなの実力を、もっとスムーズに数字に結びつけられるような何かを。

その頃、eセールスマネージャーの存在を知り、説明を聞いてこれは良いと分かり、導入しました。

eセールスマネージャー導入に営業マンの反発はあったか

-- 「つわもの営業マン」はeセールスマネージャーの導入に反対しませんでしたか。

今の営業スタイルで売上げを上げ続けることには、皆が限界を感じていました。特に反対はありませんでした。

-- eセールスマネージャー導入後の効果はいかがですか。

まず数字面は、冒頭で述べたとおり、対前年比20%の伸びが出ました。再び成長へと転じたことは喜ばしいことです。

次に営業効率。理想的にはeセールスマネージャーを使って、分業やプロセスマネジメントが貫徹すれば良いのでしょうが、まだそこまでは行っていません。ただ、営業マン同士の連携や情報共有は深まりました。今は、営業会議も成り立ちます(笑)

なぜWebマーケティングに関心を持ったか

-- 第二部では、エイキットにおけるWebマーケティングのこれまでとこれからについて詳しく聞きたいと思います。野原社長は、なぜWebマーケティングを導入しようと思ったのですか。

先にも述べましたが、2006年に売上げが止まって、妙にヒマができた時がありました。その時に、どうしたものかなあ、最近はWebだよなあと思いながら、いろいろな本を読むうちに、ロングテールの概念を知り、あ、これかもと思いました。

一社集中の野原電研が、左のロフティ・ヘッドを担当するとして、不特定多数相手のエイキットはグラフの右のテールの部分かなと思いました。

2006年以前のエイキットのWebマーケティング体制

-- 2006年以前は、エイキットでは、Webサイトの運営はどう行っていましたか。

1999年の会社設立の時に、「一応」、Webを作りました。「ないとかっこわるいから作った」というだけです。

それから2006年まで、特に更新もせず、ほったらかしていました。

その後、「Webマーケティングとエイキットは、相性がいいかもしれない」と考えるようになりました。ちょうどその頃、ソフトブレーン・サービスから「Web制作&コンサルティングのサービスメニューもあります」と案内があったので、見積もりを求めました。ソフトブレーン・サービスからは、地元の Web業者の3倍の価格の見積もりが出てきました。

なぜソフトブレーン・サービスにWebマーケティングを依頼したか

-- 3倍の価格の見積もりを見て、どういう印象を持ちましたか。

見積もりの品目が違うので、価格だけで単純比較はできないと思いました。

Web業者の納品物は単なる「Web制作」。一方、ソフトブレーン・サービスの見積もりの品目は、Webサイト制作の他に、Webマーケティング・コンサルティング、FAXダイレクトメール、郵送ダイレクトメールなど総合的な集客のコンサルティングを含んでいました。

-- 最終的にソフトブレーン・サービスを選んでいただけたのは、なぜですか。

営業、マーケティングに関する理解度、真剣度において、ソフトブレーン・サービスが優っていたからです。

単にWebだけ作ってもしょうがない。売上げ増、見込み客増のために、いろいろ試行錯誤せねばならない。そのためには、営業、マーケティングを深く理解している相手、会話が成り立つ相手と組む必要がありました。

最初に見積もりを依頼したWeb会社とも一度、会話しましたが、単なるWeb会社以上でも以下でもなく、会話が成立しませんでした。こりゃ、ダメだと考え、ソフトブレーン・サービスに決めた次第です。

とにかくやるしかないと、FAX DMを決行

-- FAXダイレクトメール(以下FAX DM)を、具体的に、どのようなダンドリで行ったのかお聞かせください。

4月にソフトブレーン・サービスの鎌田さんと話し合っていて、「Webもいいけど、エイキットみたいに法人相手の業種なら、FAX DMもいいかもしれないね」という話になりました。じゃあ、とりあえずやってみようと思い、社内にやれと指示を出しました。

ゴールデンウイーク直前に、「エイキットは、ゴールデンウイーク中にも検査の仕事を受けますよ」という内容のFAXを、800件のリストに向けて送付しました。

800件送付 → 反応15件 → 成約150万円

-- FAX送付先800件のリストはどこから得たのですか。

社内から集めました。営業マンのルート営業先の名刺や、社内に溜まっているだけで使われなかった名刺をかき集めたら800枚になった、ということです。

-- 800件のFAX送付に対し、何件の反応がありましたか。

電話により15件の反応がありました。ほとんどが「ゴールデンウイーク中も対応してくれるとは有り難い。頼みたい仕事があるから、打ち合わせに来てくれ」という反応でした。その後、15件に訪問し、そのうち約半分が成約に至りました。成約総額は 150万円ぐらいです。

今回のFAX DMはなぜ反応が良かったのか

-- 「FAX DM 800件の送付 → 反応15件 → 成約150万円」は成功だと思います。成功した理由は何だと思いますか。

第一に、リストを社内に眠っていた名刺としたことが良かったと思います。FAXが届いたお客様にとって、エイキットは、少なくとも「知らない会社」ではないはずです。だからFAX DMに反応する上で、それほど抵抗はなかったのではないかと。

第二に、オファーが良かったと思います。今回は、「ゴールデンウイーク中も計測します」をオファーにしました。試作品製作などで、厳しい〆切に追われている開発部門にとっては、 1):休み中に計測作業が進捗する、2):丸投げアウトソーシングなので、自分たちはゴールデンウイーク中は休める、という二点を、メリットに感じていただけたのだと思います。

FAX DMを実際にやって、はじめて分かった気づき

-- FAX DMを、実際にやってみて分かった「意外な気づき」はありますか。

「営業マンが口で言ったことは、意外にお客には伝わっていないのだな」と分かりました。

ゴールデンウイーク中にも営業することは、各営業マンは、ルート営業の際に、お客様に口頭で伝えていました。それにもかかわらず、結局は、FAXの方に反応してきたお客様が何件かありました。ここから以下の事が言えるでしょう。

1. 営業マンが伝えた「つもり」になっていても、案外、お客様には伝わっていない。

2. 口頭での告知よりも、紙で告知した方が、よく伝わる(本当にやるのだなと思ってもらえる)

3. 紙であれば、部署内を回覧される。上手く行けば、他部署にも渡る。しかし、口頭の告知が口コミされることはまずない。

「お客様への告知は、口頭よりも、紙」というノウハウが得られました。この気づきを得たことも、今回FAX DMを実行したことで得られた成果の一つです。

ソフトブレーン・サービスを使いこなすコツ

-- ソフトブレーン・サービスのWebマーケティング・コンサルティングを「使いこなすコツ」があれば、お知らせください。

真剣に取り組むことがだいじです。

担当者の社員人には、「この1年でソフトブレーン・サービスを追い越せ」と指示しています。一方、コンサルタントの鎌田さんは、「そうはさせません」と応えてきます。それで良いと思います。

ソフトブレーン・サービスが向いていない業界、会社

-- eセールスマネージャーやソフトブレーン・サービスが、向いていない業界や会社はどこだと思いますか。

第一に、会社の営業が、政治力とか法規制とか、特殊な形で成り立っている場合は、向かないと思います。そういう会社は、営業のプロセス化に興味を持たないでしょうから。

第二に、社長がIT化を嫌う会社にも向いていないでしょう。経営者の中には、社員がパソコンに向かっている姿をひどく嫌う人もいます。

第三に、「パソコンだから女子社員に任せておけば良い」と考える会社。ソフトブレーン・サービスのセミナーに出席したときに、経営者が、一緒に来ていた事務系の女子社員に、「俺はパソコンとかよく分からないが、おまえ、覚えて何とかしてくれ」と会話をしているのを見たことがありました。会計ソフトなど、使用プロセスがあらかじめ決まっているソフトならそれでいいかもしれません。しかし、eセールスマネージャーの場合、使用プロセスそのものを自分で構築せねばなりません。したがって事務系の社員に任せて使いこなすのは不可能だと思います。

ソフトブレーン・サービスが向いている業界、会社

-- eセールスマネージャーやソフトブレーン・サービスはどんな会社、業界に向いていると思いますか。

歴史が浅い会社、「俺たちは昔からこうやっているんだ」というのが少ない会社がいいと思います。

製造業には向いていると思います。むかし、「トヨタの工場出身の技術者が、営業部門をコンサルティングする」というコンセプトのセミナーに出たことがあります。その技術者は、「物作りはプロセスに従って行います。営業も同じようにあるべきです」と言っていました。ソフトブレーンが言っていることと同じです。プロセスマネジメントの概念は、製造業には、よくなじむでしょう。

eセールスマネージャーを円滑導入するコツ

-- eセールスマネージャーを社内に円滑導入するコツをお聞かせください。

「売上げが停滞した時が導入のチャンス」と言えるかもしれません。売上げ好調の時期は、営業マンから「今のやり方のままでいいじゃないか」と抵抗が起きるからです。

エイキットの場合は、2006年に売上げの伸びが止まり、営業マンに戸惑いが起きた頃に、eセールスマネージャーを導入しました。良いタイミングだったと思います。

ソフトブレーン・サービスへの今後の期待

-- ソフトブレーン・サービス今後の期待をお聞かせください。

営業のプロセス化も、Webマーケティングも、まだ始まったばかりです。先にも述べたように、ソフトブレーン・サービスのノウハウは、ぜんぶ吸い取り、いつかは追い越すという気概でいます。ソフトブレーン・サービスの皆様には、いつまでも我々に追い越させない「すごいコンサルティング会社」でありつづけてほしいと思います。今後も「緊張感ある、良い関係」を保っていきましょう。お互い、がんばりましょう。

お忙しい中、有り難うございました。