導入事例

グリーランドの業態と、最近の売上げ状況

-- グリーンランドの業態を教えてください。

グリーランドは1996年創業の、千葉県西部、中部をエリアとするリフォーム会社です。家族の絆を強くするリフォームを心がけています。2006年度の年商は 8.4億。社員数は約30人です。

eセールスマネージャーは2005年に導入しました。

-- eセールスマネージャーの導入効果はいかがですか。

営業だから、数字で語った方がいいですね。2007年度は、営業記録の塗り替えが相次いでいます。

社員一人あたり粗利の推移(※)
2007年1月 :一人あたり粗利 240万
2007年2月 :一人あたり粗利 200万
2007年3月 :一人あたり粗利 220万
2007年4月 :一人あたり粗利 230万

特に1月。毎年1月は、年始めで営業日数も少なく、数字は上がりません。しかし今年は、良い数字が出ています。また3月は、全社目標達成と全支店目標達成を同時に果たせました。

売上げが好調なのは、社員一人一人のがんばりと、お客様のご支援のおかげです。eセールスマネージャーもまた、色々なプラス要因を上手くかみ合わさせ、連動させるためのツールとして、良く貢献してくれました。

先物営業マンとして営業人生をスタート

-- 今日は、川村社長が、現在のような科学的営業に辿り着くまでに、どのような道のりを歩んできたのかをお聞きしたいと思います。

-- 営業人生のはじまりは、どこからですか。

今から19年前の1988年に、先物の営業マンとして営業人生をスタートしました。最初の一年は、まったく注文が取れず、机の横のゴミ箱を、へしゃげるほどに蹴られました。それからノイローゼになり、辞表を出しました。今でも覚えています。 1989年2月14日。銀座8-12-7のビル6階でした。

上司には、外で頭を冷やしてこいと言われました。銀座の町を歩きながら、ふと書店に入りました。もう営業をやめようと思っていたのに、結局、営業本の書棚の前に立っていました。涙が出てきました。

自分は青年実業家になりたくて、岡山から出てきたのだ。営業をあきらめるとは、夢をあきらめることだ。そう思い直し、事務所に帰って土下座し、もう一度やらせてくださいと頼み込みました。

そう覚悟を決めてからは、一日に300本、耳から血が出るほどに電話しました。次第に契約が取れるようになり、三期連続で昇格できました。自分の中でワンステップ上昇した手応えがありました。

その後、会社に、長野県の市場を開拓してくれと言われ、20歳の係長と一緒に長野に単身赴任しました。まったく未知の長野の地で、二人で、新規開拓を始めました。

スランプ ~ 焼き畑営業の限界を感じる

-- 売れましたか?

いえ、売れませんでした。スランプに陥りました。電話かけまくりの手法の問題というよりは、自分の心の問題。一日300本の電話をかけ続けたことの心の闇が、次第に大きくなるような、気力がつづかないことの負のマグマが大きくなるような…。

焼き畑営業の限界を感じました。月が終わって、仮に数字が達成できたとしても、後にはぺんぺん草も残らず、次の月が来れば、またいちからやり直し。ハムスターが同じところをグルグル回っている、死ぬかと思うような感覚でした。

この時、松下幸之助の「ダム経営」という本に出会いました。ダムが水をためるように、見込み客をためておいて、必要に応じて放出するという考え方。これは良いと思いました。

さっそく営業手法を変えました。辞めた人のノートや、断片資料など全部あつめて、見込み客リストを作りました。そうして営業プロセスをつぶさに管理したら、次々クロージングできました。私は売上げで全国 1位。部下の20歳の係長が2位。二人でワンツー・フィニッシュです。

ダム経営という新しい考え方に出会い、全国1位を取った。これが私のプロセスマネジメントの原体験です。

売れる営業マンは記憶力がいい

-- 当時は、見込み客管理には、どんな手法(ツール)を使って行っていたのですか。

当時は、頭の中で見込み客管理を行っていました。トップセールスマンは記憶力が良いと言われます。お客の状況を良く覚えていて、肝心のタイミングで、的確な言葉を発して、商談を前に進めます。

しかし、記憶だけに頼るやり方では、店全体、会社全体の見込み客までは管理できません。営業プロセスの仕組み化を会社に進言しました。しかし受け入れられませんでした。

その後、別の先物会社からヘッドハンティングされたのを機に、転職しました。

外壁塗装の営業マンに転身 ~ 月収100万円も楽々達成

-- そこでの営業成績は、どうでしたか。

営業成績は、問題ありませんでした。でもM&Aのいざこざの中で主導者が自分だけ辞めたりして、結局、会社はバラバラになりました。

その会社を辞め、次は、一般家庭向けの外壁塗装会社の営業マンになりました。求人誌で「月収100万円に挑戦」と書いてあったので、では挑戦しようと思ったのです。

飛び込み営業をしまくって、次々に契約を取りました。月収100万円もラクラク達成。その成果を見込まれて、本部から不振店を立て直してくれと頼まれました。やってやろうじゃないかと引き受け、立て直しました。

しかし、その会社も結局辞めざるを得なくなりました。

上層部に噛みついて会社をやめる ~ グリーンランドを旗揚げする

-- なぜ会社を辞めざるを得なくなったのですか。

上層部とケンカしました。当時の本部の年寄り連中はアホばっかりでした。応援と称して、店に顔を出す。顔を出すだけで何もしない。でも、最後には「俺の数字にしてくれるか~」のような。

それでも男かと噛みつきました。そして不興を買い、クビになりました。

会社を辞めることになったので、当時、商談が進行中だった、土浦のお客様のところに行って、「すみません、クビになりました。塗装は出来なくなりました」と謝りました。すると、そのお客様は、「あんたが塗りなよ」といって、 30万円を前払いしてくれました。

そう言われては後には引けない。何が何でも俺が良い塗装をしなければならないと思い、職人を手配して、塗装を仕上げました。この仕事を契機に、自宅にリフォームの個人事務所を開きました。これがグリーンランドの始まりです。その後 1997年には社員も雇い、会社組織にしました。

グリーンランドの営業スタイルの変化
    ~ 飛びこみ → 折り込みチラシ → 紹介

-- グリーンランドでは、最初、どういう営業をしていたのですか。

最初は飛びこみ営業でした。しかし、飛びこみは、私は平気なのですが、社員にはハードすぎて無理でした。

このままでは先が続かないので、見込み客集めの手段を、新聞折り込みチラシに変えました。リフォームをやりたいというお客だけ集める。やりたいというお客のところにしか行かない。いわゆる反響営業です。

-- 折り込みチラシの反応はいかがでしたか。

異常に反応がありました。社員と私とで必死にフォローしました。無我夢中の時代です。しかし、チラシによる反響営業はすぐに行き詰まりました。

-- なぜ行き詰まったのですか。

リフォーム市場にホームセンターが参入してきたことが大きな原因です。

チラシに反応するお客は、スーパーの安売りチラシに反応する主婦と一緒で、本質的にバーゲンハンターです。その市場にホームセンターが参入してきました。ホームセンターは、モノ売り安売りの業態ですから、価格は安い。お客は皆そちらに流れてしまいました。

平均して2000枚で1軒の反応があった折り込みチラシの反応率は、10000分の1にまで落ち込みました。

今思えば、97年頃のリフォーム業界は、チラシを撒けばアホでも儲かるバブル市場でした。先物営業時代にバブルは経験していたので、こんな好調はいつまでもつづかないと内心思っていましたが、やはり思った通りでした。

しかし、私はリフォーム市場が終わったとは思いませんでした。市場のニーズは、どこかが壊れたから直すという「修繕型のリフォーム」から、よりよい暮らしを求める、「夢追求型のリフォーム」に変わってきました。テレビの「劇的!ビフォー&アフター」の影響も大きかったですね。市場の成熟です。

そのように市場が変わると、お客側には、「どこに頼んでいいのか分からない(ホームセンターではないような気もするし)」という問題が生じます。こうした市場状況で有効な営業手法は、飛びこみではなく、既存OB客からの紹介です。近所の人の紹介なら安心できますから。

今、グリーンランドの新規顧客の大半が既存OB客からの紹介によるものです。新しいお客様、既存のお客様へのフォローが組織的に行えるよう、体制作りを進めています。そうした取り組みの一環としてeセールスマネージャーを導入し、冒頭で述べたような売上げ好調を、実現できました。

最も、ここに来るまではシステム投資の失敗、いわゆるドブ金はずいぶん経験しましたが。

システム投資の失敗経験

-- 失敗経験は読者にとって有用な情報です。お話し願えないでしょうか。

わかりました。まず最初の失敗はISOを取ろうとしたこと。コンサルには600万円ぐらい払いましたが、うまくいかなかった。途中で思ったことは、「ISO。これって理屈だな。理屈で人は幸せにならないな。少なくとも俺には向いていない」ということでした。

次の失敗はもっと額が大きくなります。総合業務システムを自分で構築しようと思い、Notes、勘定奉行、Microsoft Project、CTI、ゼンリンの電子地図などを組み合わせて、ソフト3500万、ハード3500万のシステム投資を行い、日経のコンピュータ雑誌で紹介されるほどの立派なシステムを作りました。しかし、失敗でしたね。結局、売上げにつながらず、社員の入力作業を増やしただけでした。

-- なぜそのように大きなシステム投資を行ったのですか。
当時の私は危機感のかたまりでした。リフォーム業界、このままではヤバイ、自己を変革せねばと思い、セブンイレブンやら、イトーヨーカドーやらの先進システム経営を参考にしようと思ったのです。しかし、一人で突っ走りすぎました。社員がついてこれなかった。

この頃から、自分だけ独走しても、会社は上手く回らないと分かってきました。これやりなさいと経営が押しつけても、社員は動かない。そうではなく、彼らがやりたいような形を、こちらが手助けした方が、会社はよくなる。そうかつまり、俺がガマンすればいいのだなと。

eセールスマネージャー導入の経緯

-- eセールスマネージャーを導入した経緯を教えてください。

いいSFA(営業管理システム)は、ずっと探していました。しかしピンと来る製品はなかなかなかった。製品として機能が豊富な物はある。しかし、いくらシステムが良くても、作るのも使うのも人間。まして営業という、最も泥臭いところで使うシステムです。トップの顔が見えない会社の製品は入れる気になりませんでした。

そんなある日、宋さんの談話を雑誌で読みました。人柄や苦労などのプロセスが見えました。これだと思い、eセールスマネージャーの導入を決めました。

eセールスマネージャーの3つの効果

-- グリーンランドにとってのeセールスマネージャーの導入効果をお聞かせください。

3つあります。第一に「営業マンの記憶力を補助し、営業の質と、顧客満足を上げてくれること」、第二に「営業マンの傾向が見えること」、第三に「営業マンの長所が見つけやすいこと」です。

第一の効果、「営業マンの記憶力を補助し、営業の質を上げてくれる」

-- 順々にお聞きします。第一の効果、「営業マンの記憶力を補助し、営業の質と、顧客満足を上げてくれること」とは具体的には。

先ほども述べたとおり、「売れる営業マンは記憶力がいい」というのが私の持論です。ある家の息子さんが今16歳だとしたら、2年後には進学か就職か、どちらにしても家を出そうだなと認識し、そのタイミングに合わせてさりげなくコンタクトする。あるいはお客が昔ポロッと言ったことを覚えておいて、ふとした時に思い出してお客に言う。こういう事が重要です。自分のことを覚えてくれていること。お客は、それだけで感動します。

とはいえ、人間の記憶力には限界がある。会社では、退職や引き継ぎもある。そこを補うのが、eセールスマネージャーです。営業マンの記憶の限界を補う秘書ツールです。

第二の効果、「営業マンの傾向が見える」

-- 第二の効果、「営業マンの傾向が見える」とは。

グロスの数字が小さい営業マンでも、案件ごとの平均単価が高い場合があります。商談時間も長い。そうか、こいつ、こだわりを持って客と話し込んでいるんだなと分かります。数字から、その営業マンの人生と性格が透けて見えます。

第三の効果、「営業マンの長所が見つけやすい」

グリーンランド社員一同

-- 第三の効果、「営業マンの長所が見つけやすい」とは。

例えば野球。どこかのチームみたいにホームランバッターばかり揃えても勝てないでしょう。そうでなく、打率ナンバーワンとか、盗塁王とか、犠牲バント世界一とか、そういう個性が集まって、はじめてチームワークとなり、試合に勝てる。

会社の営業も同じです。どんな営業マンにも長所があります。グロスの売上げを競うだけでなく、件数ナンバーワン、成約率ナンバーワン、紹介ナンバーワンなど、色々な角度でナンバーワン社員を見つけたい。色々な個性の社員がいて、はじめて全体の数字が上がります。

逆に言うと、そのチームワークさえできていれば、四番バッターが抜けても試合には負けない。この間もある店のトップ営業マンが考え方の違いから辞めていきました。それでも冒頭に述べたとおり、数字は上がっています。

eセールスマネージャーを定着させるコツ

-- eセールスマネージャーを定着させるコツを教えてください。

eセールスマネージャーを、営業マン管理ツール、見張りツール、短所是正ツールとして導入すると、反発を食らうでしょう。そうでなく、長所を伸ばすツール、人間の記憶力を補う秘書ツールとして位置づければ、定着するでしょう。

eセールスマネージャーはどんな業界に向いているか

-- eセールスマネージャーはどんな業界に向いていると思いますか。

今後の期待

-- ソフトブレーン・サービスへの今後の期待をお聞かせください。

これからのリフォーム市場は、営業マンだけで完結できない案件、プランナーや技術者が関与しないと、成約が取れない案件が増えてくるでしょう。今後は、技 術者や職人も営業プロセスに参加させる仕組みが必要になります。ソフトブレーン・サービスには、そのような使いこなしをも想定したコンサルティングを期待 します。

でも、ツールも大事ですが、結局は人です。良好な人間関係さえあれば、最後はうまくいきます。これからもいいお付き合いをしたいですね。

お忙しい中、有り難うございました。